ズメキどん

(宮原町)

早尾の今宮の坊屋敷との中間地区に「ずめき」という場所があった。阿蘇凝灰岩からできた小さな丘で、道端の崖にはいくつかの横穴があった。

古老の言い伝えでは、このずめきには「どうあん」という古狐が住んでいて、いろいろな奇行を行っていた。部落の軒下や鍬やショケが盗まれ、一晩中寝無しで探していると、留守中にきちんと元の所に返納してあったり、このごろさっぱりと奇行がないと地区の人が安堵していると、「ただ今、京のぼりして参詣中、ずめき大明神より」という手紙が届いたりしたという。

明治時代までは、ここに多数の「しもぎつね」は棲息していて、霜朝には地区に出てきて餌をあさっていたとも言い、そんなことから伝説が生まれたのであろう。

「ずめき大明神」の祠は、九州自動車道にかかったために、僅かに移転して、赤い鳥居のお稲荷さんがある。
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